「あなたの人生を変える睡眠の法則」菅原洋平 その1 ~朝昼夕3つの心がけ~
最近あらためて睡眠の大切さがわかってきたので、気になっていたこちらの本を読んでみました。
この本は、作業療法士の著者が、医療の現場で実践されている方法を、一般の人が日常生活で活用できるよう「睡眠の法則」という形にまとめたものです。
脳と睡眠の仕組みを知り、朝昼夕3つのことを心がけるだけで、自然にやる気がわき上がり、質の良い睡眠をとる習慣が、人生を大きく変えていくと著者は言います。
3つのリズム
まず、睡眠の法則は3つのリズムを活用します。
メラトニンリズム
メラトニンは、光を感知すると減少し、夜間に暗くなると急速に増加します。
睡眠を誘発する作用の他さまざまな働きをしますが、いまだ不明な点も多い物質だとか。
外界(光)の影響を受ける外的リズム。
人の体内時計は24時間より長いので、朝の光を感知しないと後ろにずれて行きます。
睡眠-覚醒リズム
眠る脳(大脳)と眠らせる脳(脳幹)が持つ、脳の働きを維持するシステムです。
すぐにずれてしまう弱い内的リズム。
朝、光を感知せずに1日のスタートが遅れると、つられて遅れてしまいます。
深部体温リズム
からだの内部の温度が変化するリズムです。
なかなかずれない強い内的リズム。
他のリズムが遅れても、そのまま24時間を刻むので、3つのリズムの調和が崩れてしまいます。
なので、朝、光を浴びることは、リズムの調和のためにとても重要です。
でも、光を浴びることができない場合でも、他のリズムをずらさないことでカバーはできるそうです。
睡眠の法則
3つのリズムからの大原則は、
「起床から4時間以内に光を見て、6時間後に目を閉じ、11時間後に姿勢をよくする」こと。
これを、それぞれの時間帯に5分でできる行動に分けたのが、次の3つの法則です。
その1 朝5分-光の法則
「起床から4時間以内に光を見る」
光を見てメラトニンを減らせば、脳はスッキリ目覚められます。
部屋の中は明るいようで暗く、明るさは500ルクス程度だそうです。
一方、晴れた日の屋外は1万ルクス以上、曇りの日でも、窓際では5000ルクスを超えます。
外で光を浴びなくても、窓際で過ごすだけでOKとのこと。
晴れの日も、雨の日も、起床後4時間以内に外を見ましょう。
その2 昼5分-負債の法則
「起床から6時間後に目を閉じる」
目を閉じて、脳の睡眠物質を減らします。
午後に眠くなるのは、睡眠-覚醒リズムの働きによるもの。
睡眠-覚醒リズムでは、脳の働きを保つために1日に2回、大脳を積極的に眠らせるシステムが働きます。
朝6時起床の場合、1回目は午後2時辺り(8時間後)、2回目は明け方の4時辺り(22時間後)です。
眠くなるピーク(8時間後)より前に、できれば10~15分目を閉じましょう。
その3 夕5分-体温の法則
「起床から11時間後に姿勢を良くする」
姿勢を良くして体温を上げ、眠りはじめの体温を下げます。
夕方に眠ってしまうと、体温が下がって疲れがとれにくくなるので、夕方は筋肉を使って体温をしっかり上げます。
効果的に体温を上げるには、背中の筋肉を使うのが最適。椅子に座ったまま、びしっと背筋を伸ばします。そのとき、肩甲骨を下に下げることと、肛門をしっかり締めることを意識します。
生活の中では前かがみになることが多く、知らないうちに肩が前に出た姿勢になっているので、まずは肩甲骨の位置を正します。
1.肩を上げます。
2.目いっぱい後ろへ肩を引きます。
3.すとんと肩を落とします。(耳の真下が肩になります。)
4.肩甲骨を肛門に向かって引き下げます。
また、夕方に体温を上げられなくても、眠る1時間前に、ストレッチなどの軽い運動や入浴を行うことで、深く眠ることができます。
まとめ
つまり、6時起床の場合は、
10時までに光を見て(メラトニンリズム)
12時に目を閉じて(睡眠-覚醒リズム)
17時に姿勢を良く(深部体温リズム)すればよいということですね。
また、やる気の警告サイン(脳の覚醒レベルが低下して、やる気がおこらなくなるサイン)をキャッチすることも大切だそうです。
以下は、私の脳がよく発しているサインです!
・アメを最後までなめずに噛むときは、脳がリズムのある運動を使って気分を安定させている。無性にイライラし始めるサイン。
・机の上が片付かないときは、情報の取捨選択をする前頭葉が働いていない。仕事が増えて帰宅が遅くなるサイン。
・夜にお菓子が食べたいときは、脳がエネルギー不足なだけで、お腹はすいていない。食べすぎて、志望だけがたまっていく危険なサイン。
やる気の警告サインに注意しつつ、早速今日から心がけてみようと思います。
内側から、やる気がコンコンと湧き上がるといいですね♪
難しい言葉を使わず、とてもわかりやすく説明されている本なので、興味のある方はぜひご一読を!
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